鐔の形状分類
丸形
「丸」は「完全」を意味し、また角が無いなど良い意味で万人に好まれる形です。
木瓜形
ウリ科の植物「木瓜」の切り口に似ていることでこう呼ばれます。また鳥の巣の形にも似ているため子孫繁栄を祈る意味で古来より好まれてきた形です。
四つ木瓜、五つ木瓜、八つ木瓜等の種類があります。
障泥形(あおりがた)
「障泥」とは馬具の一部で、泥よけとして馬の胴にかぶせる革具のことをいい、武士にとって身近な形であったため鐔の形状にも用いられました。上部の横幅より下部がいくぶん幅広に作られた安定した形です。
軍配形
軍配は古くから悪鬼を払い霊威を呼び寄せるという意味合いで神事などにも用いられてきました。また勝利をつかみ軍配があがるよう良い方向に指揮するために采配を振るように、物事を進めるうえで良い方向への指針を示すという縁起の良い形です。
菊花形
江戸時代より9月9日を「重陽の節句」、別名「菊の節句」と呼び、菊酒をあおり長寿を祈るなど、日本人にとって縁起が良くなじみ深い花の形です。
八角形
古代日本において八は「聖数」とされ大変縁起の良い数とされてきました。また全ての方位「八卦」を示しバランスが良く安定した形です。