木目金鐔 無銘
江戸時代中後期 赤銅 銅 金 銀 秋田木目金(秋田杢目金)
【 寸法(mm)】- H 83.5 x W 74.8 x T 5.3 / 189.2g
- 【 年代 】
- 江戸時代中後期
- 秋田正阿弥系の流れを汲むと考えられる鐔。側面(耳)と裏側に鍍金(メッキ)が施されています。
木目の流れの中に玉状の木目文様を彫り出し、正阿弥伝兵衛の小柄の文様と同じ技法で作られています。また、この鐔のような斜めの文様をつくるには、相応の大きさの地金をねじらないと不可能で、この作品は三枚の地金を接ぎ合わせてあります。
形状、色合いとも華麗で、一般的に質素な印象が多い木目金のなかでもこのような鐔は特異で珍しく、雅やかな作品です。
- 柄(つか):刀剣を持つための部分
- 縁(ふち):柄の縁にある金具
- 頭(かしら):柄の先端の位置にある金具
- 目貫(めぬき):目釘の頭部の装飾化された部分。すべり止めの役目も果たす
- 鐔(つば):刀身と柄の間に装着されている部分で、柄を握る拳を防護するもの
- 栗形(くりかた):鞘口近くにつけ、下緒を通す金具
- 鐺(こじり):鞘の先端にはめる飾り金具
- 笄(こうがい):刀の鞘にさしておく、髪をかき上げるのに使った箸に似た道具
- 小柄(こづか):刀の鞘にさしておく小刀の柄、また、その小刀
- 瓦金(かわらがね):小柄の刀を収める部分についている金具
- 鯉口(こいぐち):鞘の入口の部分
- 下緒(さげお):刀を帯に巻くためのひも