竜田川図鐔、縁頭 銘 高橋興次(花押)
江戸時代中後期 赤銅、四分一
【 寸法(mm)】- 鐔:H 72.5 x W 68.0 x T 5.0 / 151.7g
- 縁:H 38.6 x W 22.3 x T 13.4 / 29.0g
- 頭:H 34.3 x W 18.9 x T 9.8 / 17.6g
- 【 年代 】
- 江戸時代中後期
- 川の流れに紅葉が漂う竜田川図の鐔、縁頭。日本の伝統的な図案で、古今和歌集、新古今和歌集、百人一首などで詠みつづけられた有名な題材です。日本の四季を小さな鐔の中に表現した美術的観点からも大変優れた作品です。
高橋興次は木目金を単に文様をつくる技術としてではなく、イメージを表現する手段にまで高めました。鐔の全面を木目金で覆うことによって、無限の広がりを演出した高橋興次の意図が明快に伝わってきます。すなわち「表現と技術の融合」という、木目金が今まで到達しえなかった領域にまで昇華させているのです。
- 柄(つか):刀剣を持つための部分
- 縁(ふち):柄の縁にある金具
- 頭(かしら):柄の先端の位置にある金具
- 目貫(めぬき):目釘の頭部の装飾化された部分。すべり止めの役目も果たす
- 鐔(つば):刀身と柄の間に装着されている部分で、柄を握る拳を防護するもの
- 栗形(くりかた):鞘口近くにつけ、下緒を通す金具
- 鐺(こじり):鞘の先端にはめる飾り金具
- 笄(こうがい):刀の鞘にさしておく、髪をかき上げるのに使った箸に似た道具
- 小柄(こづか):刀の鞘にさしておく小刀の柄、また、その小刀
- 瓦金(かわらがね):小柄の刀を収める部分についている金具
- 鯉口(こいぐち):鞘の入口の部分
- 下緒(さげお):刀を帯に巻くためのひも